2014年に発足し、「和食“鍋焼うどん”」×「伝統芸能“落語”」の魅力を多くの方々に伝達していくことを目指した文化啓発活動である『キンレイ心染プロジェクト』の卒業生インタビューページです。
第八回は桜美林大学落語研究部より心染プロジェクトに参加した、榊原那月(さかきばら なつき)さんにキンレイ心染プロジェクトでの活動の思い出、現在の活動について語って頂きました。インタビュアーはキンレイ心染プロジェクト卒業後、プロの漫才コンビ「まんじゅう大帝国」として芸能事務所(株式会社タイタン)に所属し活躍している田中永真さん・竹内一希さんです。
竹内 第八回の心染プロジェクト卒業生インタビューは桜美林大学落語研究部で高座名:雛菊亭 桔梗(ひなぎくてい ききょう)さんとして活躍していた榊原那月さんです!
*以下文中では「桔梗ちゃん」
榊原 お二人からインタビューを受けるなんて、大変光栄です。
田中 学年は前回出演の楽ぼうさんの1学年下?
榊原 そうです。楽ぼうさんの次の回なんて、とっても緊張します。読み応えのある、お話ができるか…。
竹内 自然体で全く問題ないよ(笑)。
田中 うん。心染プロジェクトには何年生の時に参加したの?
榊原 私が大学2年生の時です。
竹内 きっかけはまつえいちゃんや桜美林大学の先輩からの紹介?
榊原 いえ、実は心染プロジェクトの公式サイトから参加申し込みしたんですよ。
田中 え!?そうなの?
竹内 今までの卒業生で初のパターンだね。
榊原 色々な大学の先輩方が参加している活動だと知って「それは参加しないと!」と思ったんです。公式サイトの参加フォームから申し込んで事務局のスタッフの方からのオリエンテーションを受けに行きました。
田中 そうなんだ!
竹内 桔梗ちゃんは「出張落語会」とか「出前授業」の出演回数は歴代でも上位なんじゃない?
榊原 そうかもしれないです。「出張落語会」、「出前授業」、「心染寄席」とまんべんなく参加しました。特に「出前授業」に参加することが多かったです。
田中 おお。『時うどん』はやったことはある?
榊原 やりました!最初に『時うどん』をやったのは、東京家政大学付属女子中学校・高等学校での「出前授業」です。学内にある立派なホールが会場だったので、とても緊張しました。メディアの方も取材のために来場していて。
「出前授業」にて『時うどん』を演じる榊原那月さん
竹内 初めての「出前授業」は緊張するよね。小学校とかは行った?
榊原 はい。授業後に小学生からサイン攻めにあったり、給食を一緒に食べたり、教育現場に学生が入り込めることって中々経験できないことなので、貴重な経験だったと改めて実感しています。
竹内 授業内容と給食が連動するんだよね。
榊原 そうですそうです。『時うどん』や『みそ豆』で観た食べる仕草を真似しながら、子ども達が食べてくれたのは嬉しかったです。
田中 他にも印象に残っている活動とかある?
榊原 2016年に参加した「心染寄席」はそれこそ“新鮮”でした。
竹内 初めての「心染寄席」で、御茶ノ水のワテラスでやった時だ。
※ワテラス=商業施設WATERRAS COMMON (ワテラスコモン)
榊原 そうです。来場者に向けて、落語だけじゃなくキンレイさんの「鍋焼うどん」の試食提供も心染プロジェクトメンバーが中心となって行いました。最後の1食を提供完了した時は嬉しかったです。
竹内 心染寄席は良い思い出だね。みんなで試食担当とか落語の出番のシフト組んで、連携してね。
田中 落研と心染プロジェクトでの活動の傍ら、就活もしていたの?
榊原 はい。でも就活は割とスムーズに決まったので、4年生の時は一番参加率が高かったかもしれないです。
竹内 優秀。学生の鏡だね!仕事はどんなことをしているの?
榊原 グッズの制作会社で企画営業職に就いています。
田中 へえ。グッズとかノベルティの企画提案をするみたいなイメージ?
榊原 はい。お客様から相談を受けて、条件に合うような提案をさせてもらっています。
竹内 すごいな。今の仕事をしようと思ったのはいつごろから?
榊原 もともとモノづくりとか、企画・プロデュースに興味があって、仕事にしたいと思っていたんですけど、企画だけではなくて、お客様とより深くコミュニケーションを取れる営業もやってみたいという思いも芽生えてきたんです。色々調べていく中で、今の会社が企画から営業もできるっていうのを知って。
竹内 桔梗ちゃんのための会社だ。
榊原 そうなんです。“二兎”取れちゃったんです。
田中 良いね。就活中、落研での活動とか心染プロジェクトでの活動は活きた?
榊原 面接の時は覚えてもらいやすかったです。「落研だった子だ!」みたいな感じで。ある会社の最終面接では社長さんと終始、演芸の話で盛り上がったこともありました(笑)。
竹内 最終面接なんて緊張しっぱなしなイメージしかないけど、度胸あるね。
田中 しっかりしてるなあ。あれ?今社会人1年目だよね。
榊原 そうです。4月から2年目になります。
田中 社会人1年目ってことを忘れそうになるくらい、頼もしいよ。社会に出て実感したこととかある?
榊原 社会人って向上心に溢れているんだなって感じさせられます。なので、社会に出て読む本もガラッと変わって、「人とコミュニケーション取るには」とか「目標を達成するには」とか今の仕事に直結する本を読むようになりました。社会人って目標に対してこんなにシビアなんだって、まさに痛感しました。あと、学生の時は活動の過程が重要視される比率が大きかったんですけど、社会に出ると結果に重きが置かれるところに最初は面食らいました。
竹内 頑張ったことも大事だけど、いかに結果を残していくかで評価されるもんね。過程じゃなくて結果が重要っていうのは一つの正解かもしれない。
榊原 今は学ぶことが多くて、学生の時のように好きなことに割ける時間が減ってはいるんですけど、落語とか学生の時に好きだったものを楽しめるような社会人になることを目標にしています。時間的にも余裕を持てるように。
竹内 落語はいつでも待っていてくれるからね。
榊原 同期や先輩で落語家になった人達の活躍を観る機会も増えてくると思うので、今から楽しみです。
竹内 それこそ会社で桔梗ちゃんにも後輩ができて、「ちょっと息抜きに寄席行こう」なんて誘ってさ、「面白かったですあの人」って後輩に言われたたら「学生の時の同期なの」なんて言えたらカッコいいよね。
田中 そんなに上手くいくかな(笑)。
榊原 それ良いですね。頑張ります(笑)。
田中 落語とか心染プロジェクトで活動していて良かったことってある?
榊原 老若男女、幅広い人たちの前で落語を演じてこれたので、人と話すことに抵抗がなくなりました。「出前授業」を通じて子ども達とコミュニケーションを円滑に取れるようになったり、人前で話す時の度胸が付きましたかね。パッとスイッチを入れ替えるみたいな。
田中 なるほどね。そういう切り替えも中々身に付くものじゃないもんね。
榊原 会社で人事採用に関わることもあって、会社説明会とかで前に出て話したりすることもあるんですけど、アドリブを入れて話せるようになっていたり。
田中 社会人1年目で!?すごいね。自分で内容考えて話すの?
榊原 そうです。
田中 落研や心染プロジェクトで踏んだ場数が経験則としてしっかり活きているね。
竹内 そんな優秀な桔梗ちゃんから後輩たちに伝えたいことなどあれば、お願いします。
榊原 各大学落研での活動とは別に企業が支援してくれている心染プロジェクトでの活動に参加できるって言うのは、中々ない機会だなと感じていて、経験を一つでも多く増やせる場があるならやらない手はないなと思いますね。そもそも心染プロジェクトは学生を求めてくれているので。学生が落語をやっているっていう一つのブランドにもなっているし、他の大学落研との交流しながら活躍できるので、物凄く有難い活動ですよね。
田中 桔梗ちゃんほど優秀な卒業生からの言葉は信頼度が違うよ。
竹内 心染プロジェクトを通じて、企業としてのキンレイさんを好きになったりもするよね。商品クオリティーの高さだったり。
榊原 そうですね。今の会社もキンレイさんと同じようにモノづくりの会社なので、卒業してからより身近に感じることが多くて、商品を見かけたらつい買っちゃいます。
左:田中永真さん 中:榊原那月さん 右:竹内一希さん
竹内 やっぱり、印象に残っているのは「お水がいらない 鍋焼うどん」?
榊原 そうですね。一番思い入れ深いのも「鍋焼うどん」ですね。
田中 具材の椎茸が美味しいんだよね。
竹内 この前発売された「美味探求」シリーズ商品はレンジで調理できるんだよね。
榊原 どんどん進化していますね。近くのスーパーにあるかな?探してみます!
【榊原那月さん プロフィール】
2019年 桜美林大学リベラルアーツ学群卒業後、ノベルティグッズの専門商社にて活躍中。
2020 年8 月16 日(日)開催の「夢一夜落語の会」に社会人落語家として出演予定。
開演:12時30分
会場:アイム立川 〒190-0012 東京都立川市曙町2丁目36−2
【インタビュアー:まんじゅう大帝国 略歴】
株式会社タイタン所属の漫才コンビ。2016年6月コンビ結成。2017年4月デビュー。大学時代は互いに落語研究会に所属し、学生落語の全国大会で優秀な成績を残す。2017年4月に株式会社タイタンに所属しデビュー。フジテレビ系『ENGEIグランドスラムLIVE』『ネタパレ』などに出演し注目を集める。
【その他、受賞歴等】
- 国立演芸場 令和元年度「花形演芸大賞」 銀賞受賞
- フジテレビ「ENGEIグランドスラム」「ネタパレ」
- WEB CM パイロットコーポレーション フリクション「ネタ帳」
- MV ゼスプリゴールドキウイ「アゲリシャス」
- TBSラジオ「マイナビラフターナイト」月間チャンピオン(2017年6月/2018年11月)
- 第3回未完成映画予告編大賞「MI-CAN男優賞」(竹内一希)
- 2020年1月29日より、初のDVD「詰め合わせ」発売。
- 2020年10月7日より、第一回単独公演DVD 「私の番です。たしかにね。」発売。
- 竹内一希さん主演映画『実りゆく』が2020年10月9日(金)に新宿武蔵野館ほか全国の上映館で公開。「第63回ブルーリボン賞」作品賞にノミネート。2021年4月28日よりDVDが発売。
- 初の単行本『笑いの学校』が2020年12月19日(土)に河出書房新社より発売。
- 2021年10月9日放送の『オールナイトニッポン0(ZERO) ~決戦!お笑い有楽城~』にて優勝。
- 『まんじゅう大帝国のオールナイトニッポンPODCAST』が配信中。
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