■日時:2016/2/25(木)14:10~
■会場:メディアシスト市谷柳町 食堂 (東京都新宿区)
■参加者:入居者 約20名
■演者:
・橘亭 カレーぱん
「端物講釈」
道楽の末に勘当となった若旦那。親父のつてで、とある長屋に居候しているが、ずうずうしく寝て食ってばかり。大家が「何か商売でもやったらどうか」と言うと、若旦那は「講釈師になりたい」と言う。早速、独演会を開くことになったが…。
・日常 茶飯治
「茶の湯」
大店のご隠居は毎日することがなく退屈で仕方ない。若旦那が茶室を用意してくれたが、全く風流気がないご隠居、おつきの小僧と一緒にでたらめなお茶やお菓子で客人をもてなし始めるが…。
・飯喰亭 鯖寿司
「千両みかん」
大店の若旦那が急に患いつき食事も食べなくなった。気心が知れている番頭が若旦那に訳を聞くとどうせ叶わないことだからとなかなか口を割らない。やっと打ち明けたと思ったら、「みかんが食べたい」と言う…。
・外楼 一拝
「黄金の大黒」
長屋の一同に大家から呼び出しがかかった。家賃の取り立てかと戦々恐々の面々だが、聞くと大家の子が砂遊びをしている最中に、黄金の大黒さまを掘り出したという…。
■当日の様子:
1番手カレーぱん君の「端物講釈」では、長ゼリフを扇子で足をたたきながら講釈を述べ、そのテンポの良い話口調にお客さんは圧倒されていました。
2番手日常茶飯治さんの「茶の湯」では、見た目も怪しい泥のようなお菓子を食べた途端、あまりのまずさに目を見開き、悶える様子にお客さんは大笑い。お菓子を食べる仕草は本当に食べているようで、施設の方からお褒めの言葉をいただきました。
3番手飯喰亭鯖寿司君の披露した「千両みかん」は、季節外れで食べることが難しい「みかん」に対する気持ちが、まるで女性に片思いをしているよう。「みかんが食べたい」と訴える若旦那の演技が滑稽で、会場は笑いの渦に包まれました。トリの「黄金の大黒」を演じた外楼一拝君は、登場人物ごとに表情・声音を変幻自在に演じ分け、江戸の貧乏長屋の活気、賑やかで騒がしい世界観を今に伝えてくれるようでした。