医療法人社団 寿光会 栗源病院
■日時:2017/6/21(水)14:00~
■会場:栗源病院 医療法人社団 寿光会 デールーム(千葉県香取市)
■参加者:入居者・スタッフ 約60名
■演者:
・奏家 風車
「饅頭こわい」
町内の若い衆が集まって、 怖いものの話をしていると、「俺には怖いものなんかない」と男が横やりをいれてくる。本当に怖いものがないか詰め寄ると、男は「まんじゅうが怖い」と言うので…。
・二代目 地獄家 独眼鉄
「湯屋番」
親に勘当され、大工の家に居候中の若旦那。しかし、まったく働かずに遊んでばかりいるので、困った棟梁は若旦那にどこかへ奉公に行く事を勧めたが…。
・丸家 りーた
「風呂敷」
亭主の留守に若い男を引き込んだ女房。そこへ急に亭主が戻り、慌てた女房は、若い男を押入れに押し込んだが…。
・橘亭 カレーぱん
「胴切り」
夜分に出歩かないようにという忠告をすっかり忘れて銭湯に出かけてしまい、帰りがけに辻斬りに遭った男。刀も腕もよっぽど良かったようで、腰から上と下の二つに綺麗に分かれてしまい…。
■当日の様子:
最初は落語の話の中でも有名な「饅頭こわい」です。饅頭がこわいと嘘をつき、襖(ふすま)を隔てて「こわいこわい」と言いながら美味しそうに食べる男を演じる風車ちゃんの姿に、お客さんから「うまい!」と掛け声をいただきました。
「湯番屋」では道楽者の若旦那が女湯目当てに湯屋に奉公に行くお話で、番頭に上がった若旦那がこれから来るであろう理想の女性に思いを馳せます。一人妄想の世界に耽る若旦那の姿を、独眼鉄君は見事な表現力で演じてくれました。
「風呂敷」では女房が相談役の兄貴に、押入れに隠れた浮気相手を旦那に気づかれないように帰そうと知恵を借りに行きます。兄貴の考えた「風呂敷」を使った脱出方法を演じるりーたさんの姿に会場のお客さんも固唾を呑んで見守っていました。
トリの「胴切り」は、真っ二つに切られても上下ともに生きている、何ともシュールな噺です。上下に分かれた後もそれぞれの人生を送る、一見ホラーな内容ですが、カレーぱん君の躍動感みなぎる姿も加わり、不気味さを微塵も感じさせない、迫力のある落語を演じてくれました。