活動報告

大田区立雪谷小学校【食育・出前授業】

■日時:2017/2/8(水)10:40~

■会場:大田区雪谷小学校 多目的教室(東京都大田区)

■参加者: 3年生4クラス 約120名 保護者約10名

■プログラム:
・落語ってなぁに?
・「姿を変える大豆」の話
・『みそ豆』を聴こう!
・『初天神』を聴こう!
・うどんの食文化について学ぼう!
・『時うどん』を聞こう!
・交流給食:うどん・大豆・みたらし団子を味わう

■演者・演目:
・緑月亭桔梗
「みそ豆」
みそ豆の煮え具合を見てくるよう旦那に言われたさだ吉は、つまみ食いをしているところを叱られ、お使いを頼まれる。さだ吉が出かけた隙に、美味しそうなみそ豆を見た旦那は、こっそりと食べようと隠れ場所を探すが…。

・飯喰亭梅がゆ
「初天神」
初天神にお参りに出かけた金坊親子。縁日の出店が並び、美味しそうなものが色々売られている。金坊は「あれ買って、これ買って」とうるさい。しょうがない、親父はアメを買ってやるが落とす。今度は団子が食べたいと泣きわめき、終いには凧揚げがしたいと言い出し…。

・飯喰亭鯖寿司
「時うどん」
屋台のうどん屋で、良くしゃべる男がお世辞を言って勘定1文をごまかすところを目の前で見ていた、もう1人のぼーっとした男。「よし、自分もマネしてみよう」と、翌日早めにうどん屋に行くが…。

■当日の様子:
昨年に引き続き2年連続で依頼いただき、小学校3年生対象に出前授業を行いました。今年の3年生も3クラスということで、120名規模の授業でした。食べ物を題材にした落語3席の鑑賞してもらい、和食や落語といった日本の伝統文化への学びと興味を深めました。

 一演目は緑月亭桔梗さんによる、「みそ豆」という大豆の煮豆をつまみ食いするという噺。大豆については、国語の「すがたをかえる大豆」で勉強したという3年生。落語を聞く前に、事務局スタッフの管理栄養士が食育クイズを出題し、大豆について復習しました。「みそ豆」には定吉という小僧と旦那が登場します。つまみ食いしたいがために2人とも隠れ場所を探します。行き先が同じ押入れで、鉢合わせしてしまったというオチには、児童たちも大笑いでした。

 二演目は飯喰亭梅がゆ君が「初天神」を披露しました。湯島天神で開催される天神祭りの様子を描いた噺で、屋台で売られるお団子やアメ、果物など美味しそうな食べ物がたくさん登場します。息子と父親の掛け合いが面白く、「あれ買って、これ買って」と泣きじゃくる息子と、タジタジになる父親の演技に会場は大盛り上がりでした。

 三演目は「時うどん」を飯喰亭鯖寿司君が披露。江戸時代、屋台で移動販売されていたうどん屋の歴史や食文化について学び、いざ落語の世界へ。鯖寿司君のうどん・だしを旨そうにすする仕草には、児童たちも釘付け。思わず「おお~!」と歓声が上がるほどでした。お勘定の途中で時間を尋ねることで、勘定を1文ごまかすというトリックの種明かしをすると、してやられた顔の子、驚く顔の子と様々でした。

 給食と落語の連動を図り、栄養士の先生に落語の演目に合わせて給食献立をご考案いただきました。給食は、きつねうどん、大豆と小魚の変わり揚げ、みたらし団子、そして牛乳でした。落語を聞いて想像をめぐらせた「うどん」「大豆」「みたらし団子」が、給食に姿を変えて目の前に!落語を味覚でも堪能し、児童たちは目を輝かせていました。学生落語家も各クラスに混ざって懐かしい給食を味わい、昼休み時間にはサイン大会が開催されるほどの人気者でした。

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