活動報告

豊かな心育成事業:百合ヶ丘学園【食育・出前授業】

■日時:2016/11/9(水)2.3時間目授業 9:40~11:25

■会場:つくば市立筑波西中学校(つくば市)

■対象:小学校5~6年生、中学校7~9年生、約300名

■プログラム:
和食とうどんの食文化講座
落語の基礎講座
落語(1)「時うどん」
落語(2)「本膳」
落語(3)「喧嘩長屋」
ふれあい給食

■演者:
・飯喰亭鯖寿司
「時うどん」
屋台のうどん屋で、良くしゃべる男がお世辞を言って勘定1文をごまかすところを目の前で見た、もう1人の男。「よし、自分もマネしてみよう」と、翌日早めにうどん屋に行くが…。

・糖蜜庵 ちまき
「本膳」
とある村で結婚式があり、村人一同でお祝いを送った。そのお礼として、代表者がご馳走に招待されることになった。しかし、誰も本膳の礼儀作法を知らず、見よう見まねで御馳走を食べるが…。

・酒乱苦 雑派
「喧嘩長屋」
ある長屋で、夫婦原喧嘩が起こる。これがとてつもない喧嘩で、家主が仲裁に入るも収束するどころか、長屋中を巻き込んだ大喧嘩に発展し…。

■当日の様子
 つくば百合ヶ丘学園は施設分離型・小中一貫校で、筑波西中学校の体育館に、田水山小、作岡小、菅間小の5・6 年生と筑波西中7~9年生の生徒、総勢300名ほどが集まり、落語や和食といった日本の伝統文化について学ぶ出前授業を開催しました。

「和食の食文化講座」では、キンレイ心染事務局スタッフの管理栄養士がユネスコ無形文化遺産に認定された「和食」の特徴についてお話しました。和食とは、ごはんや寿司といった食べ物そのものだけを指すと認識されがち。本来の意味は、日本人の食生活を取り巻く“食文化”そのものを指している点についてパワーポイントを使って解説しました。


一演目は、飯喰亭鯖寿司くんによる「時うどん」で、勘定の途中に時間を聞くことで、1文勘定をごまかすというストーリーです。会場に響き渡る、うどんやダシをすする仕草に生徒たちは想像を掻き立てられ、落語の世界に引き込まれてしまいました。

二演目の糖蜜庵ちまきさんによる「本膳」は、和食の礼儀作法をテーマにした噺です。ちまきさんが演じる、村人の田舎訛りは可笑しみたっぷりで、笑いが沸き上がります。

三演目は「喧嘩長屋」という噺を酒乱苦雑派くんが演じました。ある夫婦喧嘩が長屋中を巻き込んだ大喧嘩に発展するというストーリーで、威勢のいい啖呵に生徒たちは圧倒されてしまった様子。アメリカの大統領選挙など、生徒目線に立った旬なネタやアレンジをふんだんに盛り込み、会場は大笑いでした。

 授業後、学生落語家たちは9年生の2クラスに混ざり、ふれあい給食を行いました。献立は野菜うどん、牛乳、小えびとさつまいものかき揚げ、かまぼこサラダ。懐かしい給食に学生落語家たちの顔もほころびます。鯖寿司くんはつくば市出身で、中学生との地元トークに華が咲いていました。身近な存在である大学生を通じて「落語」に触れ合うことで、日本の伝統文化について理解と興味を深める一日となりました。

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