■日時:2019/11/21
■会場:市川教育会館(千葉県市川市)
■参加者:千葉県市川市立小中・義務教育学校・特別支援学校の栄養教諭・学校栄養職員・教職員45名
■プログラム
開会の挨拶
キンレイ心染プロジェクトの説明
落語の基礎講座
食育授業「姿を変える大豆の食育授業」
落語の鑑賞「みそ豆」
食育授業「うどんの食文化講座」
落語の鑑賞「時うどん」
質疑応答
閉会の挨拶
■演者
・富士見亭 ぴー助
「みそ豆」
旦那からみそ豆の煮え加減をみてくるように頼まれた定吉。あまりに美味しそうだったのでつまみ食い。つまみ食いしているところを旦那に見つかり、定吉はお使いに出されてしまう。その間に旦那も味見をすると手が止まらなくなり・・・。
・金香亭 三色
「時うどん」
知恵の働く兄貴分と少し足りない弟分がうどん屋に立ち寄るも二人合わせて15文しかない。うどんは一杯16文。兄貴分は上手いこと勘定をごまかし、15文で支払いを済ませてしまう。兄貴分とうどん屋とのやり取りを見ていた弟分は自分もやってみようと、翌日出かけていていくが…。
■当日の様子:
枯葉舞い散る季節、千葉県 市川市学校給食会・市川市栄養士会より依頼を受け、食育に携わる栄養教諭や学校栄養職員・教職員など45名を対象に食育研究の一環として「出前授業」を実演しました。
当日は、心染プロジェクト所属の管理栄養士による講義に加え、学生落語家による落語の実演など、小学校低学年の児童を対象にした授業プログラムを栄養教諭・学校栄養職員・教職員が自校での食育授業の参考としていただくために、児童の目線に立って聴講しました。
落語の基礎講座では事務局スタッフが“落語”について解説した後、『姿を変える大豆の食育授業』を事務局スタッフ(管理栄養士)が大豆に加工を加えるとどう変化するのか、クイズを交えながら講義を行い、先生方が児童に成り代わり、積極的に参加いただきました。その後、法政大学・4年生、富士見亭 ぴー助さんが『みそ豆』を演じ、味噌を作る過程でできる「みそ豆」を巡って繰り広げられる定吉と旦那のやり取りに会場は大いに盛り上がりました。
続いて、事務局スタッフ(管理栄養士)が『うどんの食文化講座』の模擬授業を行い、うどんの歴史・材料、江戸時代の屋台文化などを浮世絵や参考となる写真を用いて、具体的にうどんの食文化について講演しました。
その後、二席目となる落語「時うどん」を二松学舎大学・3年生、金香亭 三色さんが披露。ぴー助さんが演じた江戸落語でなく、上方落語に先生方も興味を示していました。
三色さんが美味しそうにだしをすする場面やうどんをすする場面をみて「うどんが食べたくなってきた」「臨場感がある」など、受け手の想像力を掻き立てる落語の魅力を実感している様子でした。また、学生落語家が授業テーマと連動した落語を披露したことで、落語が現代の食生活の基盤を築いたといえる江戸時代の食文化を学ぶ教材として最適であることを、実体験を通じて理解いただくことができました。
授業後の質疑応答では講義におけるポイントや過去実施時に児童が強く興味を抱いた演目、児童からの反応などに関する質問に加え、今後の展望として、千葉県市川市内の小中学校での「出前授業」実施も視野に入れた意見交換が活発に行われ、「出前授業」は幕を閉じました。