■日時:2019/9/8(日)15:00~15:50
■会場:山北町立生涯学習センター(神奈川県足柄上郡)
■参加者:地域の高齢者 約200名
■演者:
・二松亭 金平
「鼓ヶ滝」
歌の名所である、摂津の鼓ヶ滝に来た西行。「伝え聞く鼓ヶ滝に来て見れば沢辺に咲きしたんぽぽの花」と歌を詠んでいるうちに夜になってしまうも、たまたま近くのあった民家に宿を借りる。西行はそこに住んでいた翁、婆、娘の3人に鼓ヶ滝で詠んだ歌を詠むも3人からは歌の手直しが入り…。
「千両みかん」
夏の盛りに、ある大きな商家の若旦那がみかんを食べたいと思い悩み重病になってしまう。みかんは冬の果物なので、夏に買えるわけもないが番頭があちこち探しまわり、やっとの思いでみかんを見つけ若旦那に買って帰る。しかし、買ったみかんは一つ千両で…。
・白亭 彼岸花
「もう半分」
ある居酒屋におじいさんが入ってきて「一杯ずつだとたのしみがないから半分ずつください」と注文し、「もう半分」」「もう半分」と言いながら大層飲んで店を後にする。店主がおじいさんの出て行った後を見ると汚い風呂敷に包まれた大金を見つける。おじいさんは慌てて引き返すも店主に「そんなものは最初からなかった」と追い返し、そのお金を元手に大きな店を出し、繁盛するも…。
■当日の様子
山北町
敬老のつどいにて依頼を受け、出張落語会を開催しました。
まず初めに金平さんが登場し「鼓ヶ滝」を披露。歌の名人・西行法師が体験したという不思議な出来事を雰囲気良くじっくり語り、来場者は聞き入っていました。
続いて登場した彼岸花さんは「もう半分」を演じました。身を切る思いで手に入れた大金を居酒屋の店主に奪われ、のちに化けて仕返しにやってくるおじいさんを怪演し、残暑厳しい季節にぴったりの怪談噺で会場はヒヤリとした様子でした。
そして、再び金平さんが高座に上がり、「千両みかん」でトリを務めました。暑い夏に床に臥せっている若旦那のために番頭がみかんを探しに奔走する様子に笑いが起こる場面も。若旦那にみかん3房を渡され感謝されるも、そのまま行方をくらませてしまう荒唐無稽な落語に会場は拍手を送り、出張落語会は幕を閉じました。