■日時:2019/02/22
■会場:西東京市立田無小学校
■参加者:3年生 約90名
■プログラム
開会あいさつ
落語の基礎講座
「姿を変える大豆」の食育授業
落語の鑑賞「みそ豆」
食文化講座「落語から紐解く江戸の暮らしと食文化」
落語の鑑賞「金魚の芸者」
落語の鑑賞「時うどん」
「落語に挑戦しよう!~食べるしぐさ~」
閉会の挨拶
交流給食
■演者
・富士見亭 ぴー助
「みそ豆」
丁稚の定吉は旦那から台所で煮ている大豆の煮え加減をみてくるよう頼まれる。言われた通りみにいくも、見ただけじゃわからないとつまみ食い。それが旦那に見つかり大目玉を食らった挙句、お使いに出されてしまう。しかし、旦那も鍋の中の豆が気になりだし…。
・田町家 ほ八
「金魚の芸者」
金魚屋の六兵衛という人が通りを歩いていると、子供が金魚を手づかみにして遊んでいたので、不憫に思った六兵衛は5銭を与え、貰い受け、大事に育てる。するとある夜、夢枕に人間の姿をした金魚が現れ…。
・金香亭 三色
「時うどん」
知恵の働く兄貴分と少し足りない弟分がうどん屋に立ち寄るも二人合わせて15文しかない。うどんは一杯16文。兄貴分は上手いこと勘定をごまかし、15文で支払いを済ませてしまう。それを見た弟分は自分もやってみようと翌日出かけていていくが…。
■当日の様子:
春の足音が近づいてくる頃、西東京市立田無小学校にて3年生約90名を対象に、「出前授業」を実施しました。
当日は、和食や落語といった日本の伝統文化への理解・関心を深めてもらうことを目的とした「出前授業」を実施し、管理栄養士による食文化講座と学生落語家が落語を披露しました。
事務局スタッフが挨拶・プロジェクト説明をした後、落語についての基礎的な解説を行い、扇子や手ぬぐいなどの小道具、高座に使われる道具について説明しました。
その後、事務局スタッフ(管理栄養士)による、「姿を変える大豆」の食育授業を実施。同学年では大豆を育て、大豆が味噌になる過程を学ぶ授業を実施している為、児童たちは積極的に授業に参加していました。
そして、いよいよ落語の鑑賞。法政大学・3年生、富士見亭 ぴー助さんが「みそ豆」を演じました。味噌を作る過程でできる「みそ豆」を巡って繰り広げられる定吉と旦那のやり取りに会場は大いに盛り上がりました。
続いて法政大学・3年生、田町家ほ八さんが「金魚の芸者」を披露しました。大事に育てた金魚が人間の姿で現れ、恩返しをしたいと現れる噺を感情豊かに演出し、情味溢れる落語を児童にお届け。
4時間目には、再び、事務局スタッフ(管理栄養士)が「うどんの食文化講座」を講義しました。うどんがどのように作られるかをクイズを交え展開し、子供たちも真剣かつ楽しく、うどんの食文化について学びました。
続いて、二松学舎大学・2年生、金香亭 三色さんが登場し「時うどん」を披露。ぴー助さん、ほ八さんが演じた江戸落語でなく、上方の落語で児童たちも落語の幅広さに興味を示していた様子でした。三色さんが美味しそうにだしをすする場面やうどんをすする場面をみて児童たちは「お腹が空いた」「早く給食が食べたい」など食欲がそそられたようでした。
そして、授業の最後に児童たちは、学生落語家指導の下、各クラスに分かれて落語の仕草に挑戦しました。練習した成果を各クラスの代表者が高座に上がり披露し、クラスメートは友達が披露する落語をみて大盛り上がり。大盛況の末、授業は幕を閉じました。
授業後の給食では同校栄養教諭・根本先生のご協力の元、鑑賞した落語に登場した「うどん」や「みそ豆」をイメージしたメニューが献立に組まれました。授業で学んだ食べる仕草に挑戦する児童もおり、授業同用、活気あふれる時間となりました。