活動報告

メディアシスト市谷柳町【出張落語会】

■日時:2017/7/31(月)14:10~

■会場:メディアシスト市谷柳町(東京都新宿区)

■参加者:入居者・スタッフ 約20名

■演者:
・恋せ家 おと女
「青菜」
夏の暑い日、隠居の屋敷で仕事中の植木屋は主人から労をねぎらわれ酒や鯉の洗いをごちそうになる。出された品々を食べていると、隠居夫婦の上品なやりとりが聞こえてきて…。

・田町家 ぴー助
「おすわどん」
最愛の妻に先立たれた大店の亭主は妻の遺言に従い、後妻「おすわ」を迎えた。ある晩、廊下を歩いていると、表から戸を叩く音と「おすわどーん」と呼ぶ、か細い声が聞こえてきて…。

・酒乱苦 雑派
「親子酒」
酒の大好きな親子が共に禁酒を約束したが、数日経つと父親は酒が恋しくて仕方がなくなってしまった。息子との約束を破り、女房に酒を用意してもらい、一口飲んでしまう…。

・霜月亭 雪走
「野ざらし」
隅田川での魚釣りの帰りに野ざらしの髑髏(どくろ)を供養したら美しい女幽霊がお礼に来たと聞いた男はすっかりうらやましくなり、自分も女を探しに行こうと隅田川へ向かった…。

■当日の様子:
梅雨が明け、夏本番の暑さとなった7月、メディアシスト市谷柳町様にて3回目の落語会を開催しました。

1番手のおと女君は、夏の暑い時期の定番「青葉」。植木屋はお屋敷で聞いた主人と奥方の粋な言葉遊びを家でもやってみようと妻と客人に同じ会話を試みますが、無粋な妻と客人相手では思った通りに行かず四苦八苦。その姿は、尻に敷かれた「カカア天下」ぶりが垣間見えて、会場からも思わずクスリと笑う様子がうかがえました。

ぴー助さんの「おすわどん」は怪談噺と滑稽噺の要素が入ったお話で、外から聞こえる「おすわどーん」の正体は「おそば、うどーん」という売り声であったというオチです。江戸時代、道具を担いでうどんとそばを売り廻る当時の情景を、ぴー助さんは細かく、丁寧に表現していました。

「親子酒」は演目の通り、のんべえ親子の愉快なお話です。自身もお酒好きという雑派君は湯呑みに注がれたお酒を本当においしそうに飲みます。なんだか顔も赤く見えてきて、だんだん呂律も回らなくなっていく姿に本当に酔っているのでは?と不安になるほどの名演技でした。

最後は隅田川が舞台の「野ざらし」。女を探しに来た男は川釣りに混じって骨釣りを始めるのですが、魚が逃げるほど陽気に歌って踊ります。ついには女幽霊とのやり取りを妄想してひとり語りを始める姿を、雪走さんは高座いっぱいに演じ、会場は笑いに包まれました。

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